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お箏のお道具について②

▶︎「箏爪」のこと

お箏を演奏する時には右手の親指•人差し指•中指に「箏爪」をはめます。

「箏爪」は象牙製が一般的で他にプラスチックやべっ甲、水牛の角のものもあります。「箏爪」を指にはめる部分には指の太さに応じた「爪皮」という輪を接着します。「箏爪」の象牙本体の部分は大切に使うと何年も保ちますが、ごく稀に角が欠けてしまうことがあります。欠けてしまったものは残念ながら直せません。ただし、ヤスリで根気よく調整して少しサイズの小さな(子供用の)ものにして利用することができます。「爪皮」は消耗品で練習を重ねると傷んでしまいます。傷んだ「爪皮」は都度新しいものに取り替えなくてはなりませんが、生徒さんの様子を見ていると1年ないし2年に1回くらいの交換頻度のようです。専門家の場合はもう少し頻繁に取り替えることが必要で、特に演奏を仕事とするような場合はかなり頻繁に交換することになり、「箏爪」自体もひと組ではなく演奏する曲目や楽器ごとに何組も用意します。

「箏爪」の形は生田流の角爪と山田流の丸爪に大別されますが、大きさ•厚さ•表面の曲面の作り方がメーカーや職人によって様々です。専門家は既製品のものではなく自分の好みに合わせたものを特注することもあります。親指用の「箏爪」は指の反り方によって選ぶタイプが異なります。初心者の方は必ず先生と相談の上お買い求めいただくのが良いでしょう。

「箏爪」本体(象牙製)の価格は¥5.000〜¥15.000(3枚ひと組)です。価格の違いは象牙の品質によります。

 

「爪皮」は和紙にエナメルを塗った黒いものと和紙を薄い皮で覆ったものの2種類が一般的です。価格はひとつ¥400前後です。最初にお稽古を始める時には指3本分の3つを同時に調整しますが、次からは傷んだものだけを交換することができます。

「​箏爪」に「爪皮」を接着する作業はお買い求めになった和楽器店でやっていただくことが普通です。専門家は自分の好みに合わせて自分で行います。

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生田流の箏爪

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加工前の箏爪と爪皮

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山田流の箏爪

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